※このレポートは2019年に作成されたものです
どうも、有北雅彦です! かのうとおっさんというコメディーユニットをやったり、作家や翻訳家として活動したりしています。
このたび、肥後橋セミナールームで行われた「男性のためのバレエ講座」に参加してきました!
講師は真銅美織(しんどう・みおり)先生です。
“6才からシンドウバレエにてクラシックバレエを習い、同バレエスクールのすべての発表会に出演。『コッペリア』の主役を務める等、数々の演目の主要キャストを演じる。
シンドウバレエならではの解剖学的アプローチを学び、骨の動き、筋肉の正しい使い方を習得。バレエクラスの指導を通して、ダンサーの怪我・故障を防ぐことに力を入れている。
また、マイムで感情を表現する等、演劇としてのバレエの側面に興味を持ち、劇団ひまわりに入団。プロデュース公演『ペリクリーズ』ではヒロインのタイーサ役で出演し、役者としての活動も活発に行なっている。”
さあ、そんな先生のもとにアラサー~アラフィフ男性が集まり、レッスン開始です!
バレエに入る前に、まずは体ならし。開脚したり、ストレッチをしたり。先生が「これは、太ももの裏を伸ばす動きです」など、やさしく指導してくれます。
足指も念入りにストレッチします。親指だけを動かしたり、ぜんぶの指を広げたり縮めたり……。
コレ、油断は禁物です! はじめて早々に、アラサーたちから
「わあああ!!!」
「足がつったあああ!!!」
と、悲鳴が続出……!
足の指って、ふだん動かし慣れてないと全然動かないし、無理に動かすと一瞬でつるんですよね。
もちろん、ぼくもつりました!
しかしここで先生がやんわりとアドバイス。
「つってもいいんです」
どういうことですか? 先生!
「つって、治って、を繰り返してるうちに、つらなくなりますから」
ほ、ほんとかよ?? そして、苦しむぼくに追い打ちをかけるように、
「有北さん、外反母趾ですね」
「有北さん、背骨が完全にゆがんでますね」
と、ショックな事実を次々につきつける……!
先生のドSな部分がちょいちょい見え隠れしますが、もちろん、嫌いではありません。
↑先生の描いた、ぼくの背骨が曲がってるの図。かわいい。
さあ、そんなことはさておき、バレエレッスンの模様もご説明しましょう!!
今回、ぼくはまったくの予備知識なしで飛び込んでしまい、「シュル・ク・ドゥ・ピエ」とか「グラン・パ・ドゥ・シャ」とか早口言葉みたいなことを言われたらパニックになる自信があったんですが、結果から言うとノープロブレムでした!
知識ゼロでもウェルカム! 初歩的な動きをきっちり教えてくれるし、先生について、見よう見まねで体を動かしていくだけで、なんとなくバレエの動きを体に落とし込めます。
図解も使ってやさしく教えてくれます。
ぼくは形から入るために、以前に芝居の衣装として買ったジャズシューズで挑みましたが、スニーカーとか動きやすい靴で問題なしです。
かっこいいキメポーズも教えてくれました!
男性はあごのラインを見せて、ちょっと見下ろすような姿勢をとるのがいちばんかっこよく見えるそう。
「キメポーズとか恥ずかしいな~」って思うかもしれませんが、バレエもお芝居もやったことない一般アラサー男子もノリノリでやってました。
(むしろ、これがいちばん楽しくてみんなすぐに習得してた)
ハロウィン感とでもいいますか、バレエをやってるという非日常が、キメポーズという行動も許容させてしまうんですよ。
基本的にはずっと音楽に乗せてやるので、体も自然と動いちゃいます。
そしてこの講座のキモは、バレエを通して姿勢がよくなるということ!
たとえばこのマッチ棒くんの手の動き、
よっぽど意識的にやらないと、ぼくは両手の高さがそろわないんですよ。具体的には右手がちょっと低くなる。
それだけぼくの姿勢がゆがんでるということですよね……。
でもこれを、「右手を上げて、左手を下げて……」なんてムリヤリ矯正しようとしても、逆に負担がかかる。
そこでバレエです! クラシックバレエはとにかく上に上に身体を引き上げることを追求する動きが基本なんですが、その結果、背骨や関節の歪みが自然と矯正され、姿勢もよくなるというわけです。姿勢が悪いのって万病の元ですからね!
足指ストレッチをやることで外反母趾もかなり改善される、といいますし(毎日やろう!)、バレエの世界に触れながら、体にもいい、というのはとてもイイですね。
2時間弱のレッスンでしたが、楽しみながら体で学べる内容でした。真銅先生、ありがとうございました!
ではまた、次の講座で!
書いた人:
有北雅彦
作家・演出家・翻訳家・俳優。大阪外国語大学イタリア語専攻在学中にコメディーユニット「かのうとおっさん」を結成。独特の世界観に満ちた舞台作品は、関西を中心の多くの中毒者を持つ。著書に『あなたは何で食べてますか?』、訳書に『13歳までにやっておくべき50の冒険』など。